「内科/Mクリニック」クリニック継承インタビュー


■自身の目が配れるうちに後継に託し、勤務医としてサードキャリアへ

―無事に継承を終えられましたが、今の心境をお聞かせください

(M先生)今は診療以外の雑務から解放されたせいか、なんだかすごく穏やかな気持ちです。

(クリニックを)全部ほっぽり出したというのではなくて、
きちんと準備して次の先生に引き継げたというのが実感できているので、
やっぱり継承を選択してよかったと思っています。

―継承を考えたきっかけを教えてください

(M先生)2年前くらいですかね。

やっぱり(他の先生を)見てると、ある程度の年齢で急に病気になったりとか
いろんな理由で辞めざるを得ないとかも聞くし
それからコロナの関係で、医師会の先生たちも急にクリニックを畳んでしまうとかもよく聞くんですけど、そういうのは嫌だなーと。

ちゃんと準備して、従業員のこともあるし患者さんのこともあるし。
だって、いつかは絶対その時が来るわけだから、ちょっと惜しまれてやめられる…ぐらいの時の方がいいのかなって思って。

よくリタイアした後はあれしたいこれしたいとかは聞かれるんだけど、
それよりも、ここ(クリニック)をずっと80歳とか90歳までなんてやってはいけないじゃないですか。現実的にはね。 よく医師は生涯現役だっていうけど、それは無理だなと。

自分がまだ元気なうちに色々なことに自分の目が配れるうちに、
ちゃんと次の方に託すということができるのが一番でした。

―コロナ禍による継承への影響をお聞かせください

(M先生)やっぱりコロナで経営への影響もそうですけど、気持ちの上で落ちましたよね。
ただ結果論にはなりますけど、準備はもうすでに始まっていたんですよ。

そしたら今回割とトントン拍子に進んだというか、結果的には良かったです。
こういった大きなきっかけがないと、もしかしたらもう少しずるずると先延ばしにしていたかもしれない、と思います。

―スタッフの引継ぎのことをお聞かせください

(M先生)うちの従業員たちに最初に話した時は驚いていました。
ただ、「条件も変えずに継承するから、君たちは職を失うことはない」って言ったら、割とスムーズに受け入れてくれたというか。辞める方もいませんでしたね。

それと、継承する先生もどっちかっていうと懐が大きいところがあるというか。
そういう先生だったので、心配はあまりありませんでした。

―継承後も継続勤務されるということですが

(M先生)別に診療自体が嫌になったわけじゃないからね。 患者さんと話したり、そういうのも無くすと、本当に何もやることなくなっちゃうから。
他の雑務をやらずに、経営的な部分とかマネジメントは次の先生がやってくれるので、今は安心して診療に専念できています。

あとは、休みも少しづつ取れるようになっていくのかな。 長年ずっと院長としてやってきたわけですから、急にどっかにぽーんと遊びにいきたいとかは今は無いですけど(笑)

―これから継承をお考えの先生に一言メッセージをお願いします

(M先生)自分もそうだったんだけど、開業するときはあれもこれもやりたい、自分の専門を活かしたいとか思うんだけど、
それに比べて閉院するときってあまりビジョンとかはなくって。「疲れたからそろそろやめようか」みたいな。

そういうんじゃなくって、閉院するにしてもどういった流れで閉じていくとか、きちんとシミュレーションした上で臨むっていうのは大事かなと思うんですよ。

だって、パソコンだって急に電源切っちゃたら壊れちゃうじゃないですか。
なので、ちゃんとシャットダウンするように、そういった最低限のことは考えたほうがいいと思うし。

そのあとに好きなことをやりたいとかってのは個人によって違うから別にいいんですけど。

それと、やっぱり慣れていないので、きちんと専門家の意見を取り入れて。
まかせっきりにするんじゃなくて、自分の考えていることもしっかり伝えながら、よく話し合って進めていく方がいいんじゃないかと思いますね。

―貴重なお話、ありがとうございました

※特定を避けるため、一部表現や内容については変更させていただいております。

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