クリニック継承で支払う仲介手数料の相場はいくら?

前回まで全3回に渡り、クリニック継承を専門の仲介会社に依頼するメリットを「①募集面」「②交渉面」「③リスクヘッジ面」の3つの視点からご紹介してきました。
今回は、仲介会社を利用する際の費用(仲介手数料)とその相場感について詳しく見ていきます。

■仲介手数料の相場や料金体系はクリニック専門か否かで大きく異なる

クリニック継承の仲介及び後継者探しを依頼する場合、主に相談先は以下3つに分かれます。

①会計事務所や銀行など、仲介を専門としていない会社
②一般企業のM&Aを主に取り扱う仲介会社
③クリニックの継承(M&A)を専門に取り扱う仲介会社

①会計事務所や銀行など、仲介を専門としていない会社

①については、税務会計顧問や普段の取引の信頼関係もあって、ご勇退を考え出した際にまず最初の相談先として思い浮かばれると思われます。
しかしながら、継承及びM&Aを専門としておらず、後継者候補となる勤務医を抱えていないことから後継者探しが進みづらいことがほとんどです。

仲介専門でない為、料金体系等も整理されていない場合がありますが、
最近では、会計事務所や銀行が③のクリニック継承専門の仲介会社と提携するケースもあり、その際は提携先の料金体系に合わせることが多いようです。

②一般企業のM&Aを主に取り扱う仲介会社

一般企業M&Aを仲介する会社では、成功報酬である「仲介手数料」の他、いわゆる手付金として「着手金」が必要となる場合がほとんどです。その他「相談料」を設定していたり、基本合意が成立した時点で一定の金額を支払う「中間金」を設けている場合もあります。

多くの場合、以下が相場となります。
①仲介手数料(成功報酬):譲渡金額の10%~15%程度(1500万円~2000万円の下限額を設定している場合が多い)
②相談料:0~1万円
③着手金:50万円~200万円程度
④中間金:50万円~200万円程度
⑤月額報酬(リテイナーフィー):30万円程度~

一般企業M&Aの場合、相談件数自体も多く、効率的な営業を行うため、本気度の高い問い合わせのみを受けられる様、このような料金体系・金額感になっている事情もあると言えます。

③クリニック専門の仲介会社

最後にクリニック継承を専門とする仲介会社ですが、こちらは「相談料」「中間金」は無く、「着手金」「仲介手数料」のみの料金体系としている場合がほとんどです。また、近年第三者継承の認知が進んだこともあり、「着手金」も不要な会社も増えてきてます。

多くの場合以下が相場となります。
①仲介手数料(成功報酬):譲渡金額の10~12%程度(300万円~500万円の下限額を設定している場合が多い)
②相談料:無し
③着手金:50万円(無料の場合も多い)
④中間金:無し

クリニックの第三者継承を専門とする仲介会社の場合、相談料や着手金などを無料している場合が多い為、まずは相談してみる、と気軽に相談できる点が特徴です。

今回は、クリニック継承における仲介手数料などの費用について、大まかな相場感や料金体系について、ご紹介させていただきました。
あくまで大まかな相場感になりますので、実際にはクリニックの運営形態(個人立か医療法人か?)、その会社の譲渡額の算出方法…など、複数の要因によりその額は変わってきます。

次回はクリニックを例として、実際の仲介手数料(成果報酬額)はどのように変わってくるのか?について詳しくご紹介いたします。

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