特徴を打ち出せない外来は先細っていくってホント!?

◆昨今の開業における背景

昨今、一般診療所が漸増するなか、入院患者数は2040年まで増え続ける一方で、
外来診療は2025年には頭打ちとなるといわれています。
さらに、地域によっては人口減少に転じ、高齢化の進行よりも早く1診療所当たりの患者数が減っていくといった傾向もございます。

このような背景を踏まえ、開業をご検討されている先生は「先細りとならないように、自院でどのような特徴=売りを打ち出していくのか」ということを考える必要があります。
もちろん、新規開業だけでなく既に開業しているクリニックにおいても同様です。
売りを打ち出す、そのためには自院の強みと弱み、地域の医療環境を正しく把握することが重要となります。
新規開業をする場合、(既存のクリニックも共通ですが)地域の他クリニック=競合との差別化を図ることが集患を行う上で一つのポイントとなります。
ただし、例えば消化器内科を標榜するクリニックで胃の内視鏡検査を実施することは、もはや差別化にはなりません。
昨今、専門性を打ち出すというハードルも高くなっているということです。

下記の表は、「特徴を打ち出すためのポイント」を新規患者の集患診療の満足度アップの2つの視点からどのような差別化ができるかをまとめたものです。

是非、参考にしてみてください。

◆ ポイント①:新規患者を集患するためのアプローチ
「新規患者を集患するためのアプローチ」には、患者様のニーズに合わせた診療日・診療時間の設定、他のクリニックが開いていない早朝や夜間、昼休みなどの時間帯や、土曜・休日に診療ニーズがある可能性を考慮するなどがあげられますが、ただむやみに診療日や診療時間を広げても、それに見合う患者が得られなければスタッフの人件費がかさんでしまうので単位時間当たり患者数がどれくらい見込めるかで判断することがポイントとなります。

◆ポイント②:診療の満足度アップのためのアプローチ
「診療の満足度アップのためのアプローチ」つまり、診療に対する満足度を高め継続的な通院につなげることが不可欠です。そのためには、診療所オリジナルの説明資料を作成して患者様の理解度を深め、納得度の高い診療を行う、不満の要因となる待ち時間を解消する受付スタッフの接遇を強化するなど、様々な方策があげられます。
また、基本に立ち返り、電子カルテに向かわずに対面でしっかりと診察を行うことも重要なアプローチの一つです。

このように、集患策には「これさえやれば解決」という切り札がありません。
しかしながら、昨今のような状況にあっても、集患に成功されているクリニック様が多数存在していることも確かです。
「専門性など何らかの“売り”を打ち出せば、外来診療だけで生き残ることは決して不可能ではない。」というのは、あながち間違いではないと言えるのではないでしょうか。

◆承継開業の場合

一方で承継開業を考える場合は、「引き継ぐクリニックのどのような特徴が魅力となり患者がついているのか」ということを見極める必要があります。

弊社が承継開業のご支援を行う中でも、長年地域において訪問診療に力を注がれ、通院が難しくなった高齢の患者様を数多く抱えていらっしゃるクリニック様の継承事例などがございます。

それらのクリニックは、「地域でのニーズを把握し、訪問診療に積極的に取り組んでいる」ということが「売り」となっていると考えられます。

開業を検討される際は、大きな課題となる「集患」について、新規開業と承継開業をそれぞれ天秤にかけ、
比較検討してみるのもいいかもしれません。

≫後継者募集中のクリニックを見る
03-6841-4547 平日:9:00〜18:00 相談無料
03-6841-4547 平日:9:00〜18:00 相談無料