クリニック継承を成功させるためのアドバイザー選びのポイント【番外編】
今回は「アドバイザー選びのポイント【番外編】 」についてご紹介いたします。
前回まで前編・後編の2回にわたり、クリニック継承を検討する際の、相談先の選び方についてご紹介してきました。
今回は、番外編と題しまして、具体的な報酬額(仲介手数料)の相場感や、前回ご紹介した観点以外の仲介会社選びのポイントについてご紹介していきます。
■クリニック継承を取り扱う仲介会社の変遷
数年前までは、一般企業のM&Aを行う仲介業者がクリニック継承も行う、というケースが多かったこともあり、仲介手数料も一般企業M&Aと同じ水準であることが一般的でした。
相場としては、成功報酬のミニマムギャランティ(MG)として1,500万円~2,000万円程度、加えて、着手金や中間金が必要となる、といった報酬体系が一般企業M&Aでは多く見られます。
しかしながらクリニック継承においては、個人経営のクリニックはもちろん、「一人医師医療法人」という言葉にも表れているとおり、個人立・法人立問わず、院長先生・理事長先生個人に紐づく面が非常に大きく、クリニックを専門とする仲介業者の参入が進むにつれ、大きくその相場は下がってきています。
クリニック継承の場合は、着手金や相談料、中間手数料は不要で、成功報酬としての仲介手数料のみ(MGは500万円程度)が、現在の相場だと言えるでしょう。
また、加えて注目しておきたいのが、その対価として提供される仲介業務の内容です。
■見つかるまでが業務範囲かその後のサポートもしてくれるのか
クリニックを専門とする仲介会社の場合でも、仲介業務の提供範囲は譲渡契約の締結完了まで、としているケースが多く見られます。
締結後はその仲介会社が紹介する税理士などと一緒に譲渡完了まで進めることになりますが、事情を詳しく知らない様々な業者を交えながら引継ぎを進めることについて、少し不安に感じられる先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
クリニック継承が一般企業M&Aと大きく違うのは、一般企業M&AがM&Aに向けて様々な手続きを終えた後に契約を締結する形をとることが多いのに対し、クリニック継承は、譲渡契約の締結をもって引継ぎに向けて具体的に動き出すという違いです。
弊社が契約完了をゴールとせず、譲渡完了まで一貫でサポートという方針を取っているのは、このようなクリニック継承特有の事情がある為です。
相談先を検討する際は、このような視点も是非ご参考にしてみてください。
■相談後、後継者が中々現れない…どうする?
「仲介会社に後継者探しを依頼したが、中々後継者候補が現れてこない…。」
譲渡条件や、クリニックの経営状態、立地や診療科目等様々な条件によって、後継者候補から手が挙がってくるまでの期間やその難易度は大きく変わります。
セミナーでもお話している事例ですが、弊社がご支援したクリニック様の中にも、継承先が見つかるまで相当期間(3年以上)を要したケースもございます。
仲介会社と結ぶアドバイザリー契約には、「専任契約」「非専任契約」の2種類がありますが、後継者候補を広く募集し可能性を高める、といった観点から考えるならば、
相談する仲介会社を縛られない「非専任契約」を選択する、もしくは短期間で集中して探してもらう為に、期限付き(6ヵ月等)の専任契約を選ぶ(もしくは交渉する)のがベターだと言えます。
ただし、依頼先が増えるに従い、やり取りが煩雑となり、情報漏洩のリスクも高まります。
複数社に依頼する場合も、信頼できる2社~3社程度に絞る方がよいでしょう。
■引退に関するご相談や、継承診断は無料で承ります。
メディカルトリビューンの継承支援サービスは「地域医療の後退を防ぐ」をコンセプトに始まりました。
全国各科で後継者探しをご支援させていただくことはもちろん、今回ご紹介したようなケースでも柔軟にご対応させていただいております。
「すでに閉院を告知しているが、本音ではどなたかに引き継いでほしい」
「譲渡対価は望まない、患者さんや従業員を引き継いでほしい」
もし、このようなお悩みをお持ちでしたら、一度無料相談をご活用いただければ幸いです。Zoomや電話でのご相談も可能ですので、お気軽にお問合せください。