医療のDX化って!?(マイナ保険証編)

 

2021年10月に本格的に運用がスタートした「マイナ保険証」は、これからの日本の医療DXの要と位置付けられており、マイナ保険証の普及・定着によりクリニック経営も大きく変化することが予想されています。

今回は、「医療のDX化って!?(マイナ保険証編)」と題しまして、マイナ保険証(オンライン資格確認等システム)の導入によるメリットや今後の課題などについて詳しく解説してまいります。

◆マイナ保険証=オンライン資格確認等システムって?

マイナ保険証の仕組みは、医療機関においては「オンライン資格確認等システム」と呼ばれ、医療機関や薬局が整備したカードリーダーを使用してマイナンバーカードを読み取ることで、保険証番号・氏名・住所などといった患者様の基本情報を医療機関側は瞬時に取得できるシステムです。

また、自院以外で処方された薬剤の服用状況や健診結果などの参照することもでき、診療に活かせるのもマイナ保険証の特長です。

≪マイナ保険証導入による医療機関のメリット≫*医療機関・薬局の窓口で、瞬時に資格確認が可能*保険診療を受けることができる患者様かどうかの判断がすぐにできるので、 レセプトの返戻や窓口入力の手間を削減可能*常に支払基金・国保中央会とオンラインで接続されており、情報取得が可能*本人同意のもと、診療・薬剤情報や特定健診等の情報を閲覧可能

≪マイナ保険証導入による患者様のメリット≫*医療機関での受付自動化による待ち時間の短縮*特定健診や薬の情報をマイナポータルで閲覧でき、スムーズな診療を実現*限度額以上の一時支払いが不要*確定申告の医療費控除手続きの手間を削減

◆マイナ保険証導入の課題

前述のように医療機関・薬局・患者様それぞれに様々なメリットが期待されているマイナ保険証ですが、一方では深刻な課題もあるようです。

2022年8月に開かれた中央社会保険医療協議会において、マイナ保険証の導入の2023年9月末からの原則義務化及び、2024年秋には従来保険証の廃止が決定しました。しかし、医療機関側がマイナ保険証に対応するためには、顔認証付きカードリーダーの導入やシステム事業者によるネットワークの設定などのオンライン資格確認のシステム導入が必須となります。医療機関は今年度中にこれらのシステム導入を義務付けられ、その期間の短さや費用負担の問題が指摘されています。厚生労働省によると、2023年5月末時点では全国で約9割の施設がシステム導入の申し込みを済ませていますが、実際に運用を開始できているのは、その7割程という状況のようです。

さらに、医療現場からは「マイナンバーカードへの切り替えや利用に対応できず、窓口の負担がかえって増すのではないか」、「個人情報のセキュリティは本当に大丈夫なのか」、「トラブルが起きた際に医療機関が責任を問われるのではないか」などの不安の声も多く聞かれます。

◆導入の負担から閉院を決めるクリニックも…

マイナ保険証に対応するための設備の設置には申請により国からの補助金も利用できますが、ネットワーク回線の整備などは自己負担となります。全国保険医団体連合会のアンケート調査によると、今後システムを導入していない場合には保険医療機関の指定が取り消される可能性もあることから、オンライン資格確認等システムの導入義務化を機に高齢の医師らを中心に、「システムやプライバシー保護への対応に自信がない…」といった理由などから、閉院や廃院を検討しているというケースも珍しくないようです。

◆クリニックの閉院や譲渡に関するお悩みはお気軽にご相談ください

いかがでしたでしょうか。弊社が実際にご支援を行う中でも、マイナ保険証の導入に関するお悩みや、これを機に引退をお考えになれる先生からのご相談を多くいただいております。

弊社では、クリニックの閉院に関してはもちろん、第三者継承についてもご相談を承っております。ご引退についてお悩みの際には、是非お気軽にお問い合わせください。