医院の後継者探し、何から始めるべき?
ご勇退をお考えの先生からの問合せの際によくいただくのが、「後継者探しをしたいが何から始めればよいかわからない…」といったご相談です。
具体的に、どういった準備から始めればよいのか?を紹介いたします。
■準備し始めたほうが良いこと
*準備し始めておきたいことリスト
- 人事・労務の整備(就業規則など)
- 各種手続きの確認(行政届出・登記など)
- 取引先・契約書の一覧の整理・作成
- 法人組織名簿の整備(社員・役員・職員)
- 直近数値(売上・利益)の作成(3か年)
- 財務諸表の整理(BS、PL、CF)
それぞれ見ていきましょう。
・労務の整備(規定など)
個人立のクリニックの場合、就労規定等を作っていないこともありますが、継承にあたっては作っておいた方がスムーズに進められます。
引き継ぐ方も、規定等が整備されているかを見て、引き継ぎやすいかどうか判断する場合もございます。
・各種手続きの確認(行政届出・登記関連)
さすがに開業以来登記を一切していないといったケースはないとは思われますが、
法人成りや、不動産の売買(表示・権利)の際に登記が必要となる他、
所有不動産の増改築や用途変更の際にも登記は必要となります。(通常1か月以内)
念のため、確認しておきましょう。
・取引先・契約書の一覧の整理・作成
・組織名簿の整備(社員・役員・職員)
医療機器のリースや、診療材料・薬品等の取引先、不動産にかかわる事項、また従業員が、どのような雇用契約でクリニックに関わっているのか? などを一度確認・整理しておきます。
・直近数値(売上・利益)の作成(3か年)
直近の売上や利益などは、譲渡額を決める際に妥当性を持たせるため、基準としやすい数値です。後継者探しにあたり、相手方が経営状態を確認せずに進めることはまずありませんので、3か年程度の数値を準備しておきましょう。
・財務諸表の整理(BS、PL、CF)
個人立の場合は院長の確定申告書、医療法人の場合は、決算申告書のご用意が必要です。全て顧問税理士任せで、ご自身では見ていないといった先生もいらっしゃることがありますが、取り寄せて自身のお手元に置いておきましょう。
一通り後継者探しを始めるにあたって必要となる内容を列挙させていただきました。
ご参考いただければ幸いです。
■前準備の段階から後継者探しを伴走いたします
いかがでしたでしょうか?先生の中には、「まだまだ先だと考えているが、万が一に備える意味でも前もって準備しておきたい」とお考えの方もいらっしゃると思います。
実際、弊社がご支援したケースでも、しっかりと準備した上で後継者探しに臨まれる方が、クリニックの魅力や価値が買い手にも伝わりやすく、候補者の手が挙がりやすかったり、継承が成立に至る確率が高い傾向にあります。
クリニック継承では、医療や経営とは異なった知識が要求される場面もあります。慣れない部分も多い為、準備を始めるのも難しい面がありますが、その点をサポートさせていただくのがまさに私共のようなコンサルタントの役割でもあります。
もしご検討される際はお気軽にお問合せをいただけますと幸いです。