相手が見つからなければ閉めればいい?その判断は慎重に

日々開業医の先生にご相談をいただく中で、「まぁいい先生が見つからなければ閉めますよ」とおっしゃられる先生もいらっしゃいます。

しかしながら、反対に「閉院を考えていたが費用や労力を考えると継承を優先して検討したい」といったご相談を受ける場合も多く、
実際のところ、閉院しようと考えていてもなかなか簡単にできるものではないということが分かります。

■閉院にかかる労力と費用は想定以上

では、一体閉院を進めるうえで何が大変なのでしょうか?

第一に、クリニックに通っていただいている今の患者さんを他院へ引き継いでもらうことです。

通い慣れた患者さんそれぞれのご状況にあった引継ぎ先を見つけるのは容易ではありません。
特に後継者不在問題が深刻な地方では、引継ぎ先候補のクリニックも同様の悩みを抱えている場合も多く、患者の集中によって逆に疲弊してしまわれたり、そもそも適切なクリニックが見つからないといったケースも考えられます。
患者さんのご自宅からの距離も問題になります。1km離れただけでも高齢の方にとっては体力的な負担増は大きく、必要な時に適切な医療を受けられない、といった事態を招く可能性も生じてきます。

また、患者さんのカルテは5年間の保管義務があり、診療完結の日から5年を経過する前に破棄することは認められていません。

カルテ以外の処方箋や透析記録・レントゲン写真などの記録にも3年の保存義務があり、怠った場合、ペナルティとして50万円以下の罰金が科せられることになるため、その管理方法を決める必要があります。

テナント開業の場合は、契約内容にもよりますが、ほとんどの場合、退去時に内装の原状復帰が必要になります。

業者によって異なりますが、テナントをスケルトンに戻す場合は300~600万円程度、事務所仕様に戻す必要がある場合は、その約1.5倍の支出となる可能性があります。

その他医療機器を廃棄する場合にも、産業廃棄物の他、感染性医療機器等、特別管理産業廃棄物としてそれぞれ専門業者に依頼が必要となりますので注意が必要です。

また、自己所有の土地・建物で開業されている場合、現状復帰費用などは掛かってきませんが、

閉院後の活用プランがなければ管理責任と固定資産税の納税義務が発生し続けるマイナス資産となってしまいます。

ご子息への相続にも関わってきますから、不動産の売却も併せて考える必要があります。

このように、閉院する際には、多くの労力と費用が必要となってきます。
慎重に検討することをお勧めします。

■無料の継承診断サービスをご活用ください

いかがでしたでしょうか?継承を考える際の第一歩として、ご勇退後の生活をイメージされる際のご参考となりましたら幸いです。

弊社では、これまでに様々なクリニックをご支援させていただいた実績を活かし、先生によってのより良いセカンドライフを一緒にプランニングいたします。

まずは一度お気軽にご相談いただければ幸いです。