承継開業に臨む際に必要な意識チェンジとは?

「転職」と「開業/承継開業」。
どちらも医師がキャリア設計を考える際の大きな節目のイベントと言えますが、実は立ち位置としては正反対となることはご存じでしょうか?

■医師転職市場は完全なる売り手(転職を希望する医師)市場

弊社のような医師転職支援を通じて、転職やスポットアルバイトの紹介を利用したことがある先生であれば、実態を理解しやすいと思いますが、実際に医師求人紹介サービス等に登録をすると、多くの求人紹介・オファーを受け取ることになります。

これは「求職中の医師の数」<「医療機関が採用したい医師の数」が常態化していることで起こるものです。

公的なデータでも裏付けられています。
厚生労働省のデータ※によると、2022年1月時点で医療関連(医師、薬剤師など)の有効求人倍率は2.89倍。つまり、1人の転職希望者に対し3件弱の求人があるという計算になります。
一般的な職業に比べ、医師の転職は転職者側に有利な状況であることがわかります。

※厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年1月分)について」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24086.html

■承継開業希望者数に対して

では、承継開業の方はどうでしょうか?
近年、後継者不在によって注目され始めた第三者承継開業ですが、継承件数等の実態に関する公的データもないことから認知度が低いという状況もあり、承継案件はいまだ希少であると言えます。

例えば弊社の場合、サイト上で公開募集を行っている承継開業案件は、約80件弱ありますが、それに対して開業に関するご相談や、承継案件の紹介依頼をいただいている先生の数は、全国で3,000名(2021年12月の延べ人数)を数えます。
エリアや診療科目で大きく上下する為、一概には言えませんが、単純計算でも、1件のクリニックに対し40件近くの希望者がいるという状態であり、倍率に直せばマイナス37.5倍と医師転職とは大きく逆転した競争率となります。

キャリアチェンジに際し、転職と開業、どちらも並行して検討される先生もいらっしゃるでしょうが、医師転職と同じ「選ぶ側」の意識で臨んでしまっては、うまく行かないということは想像しやすいのではないでしょうか。

条件を全て満たすような案件が出てくるまで待つよりも、条件ごとに優先順位をつけ、開業計画を適宜修正していくなど、柔軟な姿勢も重要になってくると言えるでしょう。

■承継開業を成功させるためのお手伝いをいたします

弊社にご相談いただく先生の中には、具体的な経営理念やコンセプトが定まっていない段階の方も多くいらっしゃいます。
弊社と提携する日本医業総研は、新規開業・承継開業合わせ600件近くのクリニックを成功に導いてきた実績を有しており、前述したような開業案件に関しての優先順位付けや、開業計画の策定・修正など、経営面でのアドバイスも可能となっております。また同グループに医業税務・会計に特化した税理士法人も有しています。

承継開業に関するご相談や、承継案件の紹介依頼などございましたら是非お気軽にお問合せください。