隠れた好条件案件、見逃していませんか?

事業承継案件の検討では、「患者数・売上」「駅近」「十分な面積」「施設・設備」「駐車場」等、可視化できる好条件がそろっているものが「優良案件」とされるのが一般的です。しかし、なかにはパッと見だけではわからない、潜在的なポテンシャルを備えた案件があることをご存知でしょうか。

今回はつい見落としがちな、隠れた穴場ともいえる案件の特徴を2つご紹介いたします。

①面積の狭い承継案件では売上が上がらない!?

診療科や診療行為(導入設備)によって、理想とする床面積は決まってきます。その理想より狭い場合は、何かの機能が損なわれるのではないかと懸念される先生は多いことでしょう。

確かに医療機能は売上に直結しますし、たとえば待合室が狭ければ、時間帯や診察の滞り具合によっては患者さんが入りきれず、クレームや予約なしの新患をお断りしなければならないという機会損失が生じる可能性もあります。

しかし医院経営に視点を移すと、「患者数」=「売上」=「高収益(営業利益)」とは必ずしもいえません。たしかに患者数が増えれば、比例して売上そのものは上がります。

ところが、一人の医師が1日に対応できる患者数には限界があります。パート女性中心の職員の働き方を考慮すれば、患者増でむやみに診察時間を延長するわけにもいきません。

そして、広いスペースと、フルスペックの医療機能を備えれば、家賃、光熱費、設備投資、人員配置等に無駄が生じる可能性も高くなります。この無駄が利益率の低下を招きますし、先生にとってはやたらと忙しいばかりで、経営的には大きなストレスとなります。

安定的な黒字経営の基盤を形成するのは、高い収益性であり、そこで重要になるのはバランスのとれた投資・回収効率ということになります。

承継案件が先生の理想よりも狭い場合でも、高水準の黒字経営が維持されているということは、それだけ無駄なく投資効率の高い優良案件ということがいえます。

こうしたスモールスタートも有効な選択となります。規模の拡大や移転は、十分な安定収益と余力を確保してからでも遅くはありません。

②患者数・売上ともに大きく下降しているが……?

承継案件のなかには、何とか黒字経営は維持しているものの、過去のピーク時からは患者数・売上ともに半減しているようなケースもあります。

その理由はさまざまですが、診療圏の夜間人口に大きな変動がないのにもかかわらず数値が落ち込んでいるクリニックの場合、院長の高齢化に伴う体力的な問題で、診療時間や診療日数を減らして営業しているケースが散見されます。

売上が落ちて困っているのはクリニックではなく、実は地域の患者さんなのです。

こうした場合、通常通りの診療体制に戻すことで数値の回復は十分に期待できますし、高齢化が伸長する住宅地であれば、在宅や往診サービスなどを付加することで、さらに経営を伸ばすことも可能と判断することができます。

弊社の事業承継における譲渡額の算定基準は、直近3カ年の「実質利益」をベースにしていることから、このような「伸びしろ」を数値化して譲渡額に加味することは基本的にありません。

つまり、承継後の有望な期待値に対して、非常にリーズナブルな条件設定であるということがいえます。

■見落とされやすい穴場な案件もご紹介いたします

今回ご紹介した2種類の案件は、必ずしも万人に合う案件ではありません。

先生によっては、専門科目の関係上、広い専有面積が必須となっている場合や、
あくまで現時点での患者数を優先したい、というお考えの方もいらっしゃると思います。

しかしながら、一つだけ言えることは、承継案件の一つ一つには、これまで長年クリニックを経営しつづけてこられた「理由」が存在するということです。
その為、単純な売上規模や物件のスペック以上に買い手側の開業ビジョンにマッチするかどうか?が新規開業以上に重要と言えるでしょう。具体的な候補案件が出てきたり、コンサルタントとお話を進めていく中で、徐々に開業ビジョンが明確になってくることも珍しくありません。

ご関心のある承継案件がございましたら、是非お気軽にお問い合わせください。
「何で後継者を探しているか」「地方での認知度」など、数字だけでは伝わらない現院長の思いや地域の情報についても丁寧にご説明いたします。

また、お気に入りの承継案件がなくても、承継開業をお考えでしたら、希望条件のご登録や、無料の個別相談を是非ご活用ください。

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