[5. 意向表明/条件交渉] クリニック継承の流れとは
クリニック継承は売る側・買う側それぞれのマッチングによって成り立ちます。 譲る側の院長先生からみた場合、おおよそ以下の流れに沿って後継者探しを進めていきます。
[1]お問合せ・個別相談
[2]必要書類のお預かり/概要書作成
[3]募集開始/候補者のご紹介
[4]候補者とのご面会
[5]意向表明/条件交渉
[6]譲渡契約
[7]告知/引継ぎ
[8]譲渡完了
今回は、[5]意向表明/条件交渉について詳しく見ていきましょう。
■クリニック継承における意向表明とは?
トップ面談を経て、買い手側の医師が譲受を希望する場合、意向表明書というものを提出します。
これは、売り手側に対して買い手側が譲渡契約に向けて本格的に進めていく意思を伝えるためのものであり、法的な拘束力があるものではありません。
内容としては、シンプルに承継先側の意向だけが書かれている場合もあれば、譲渡対象や譲渡価額などの大まかな条件、承継後の事業展開の考えなど詳細が記されている場合もあります。
前述のとおり、法的な拘束力があるものではありませんので、急募案件などスピードを重視されている案件では、書式は用意せず意向を伝えるだけで済ませることもあります。
◆条件交渉、基本合意に向けて
意向表明を受け、お互いに継承に向けて前向きに動き出す意思が確認できたら、具体的な条件調整・条件交渉に移っていきます。
ここでは、譲渡価格、譲渡時期、引き継ぎ期間などについて交渉を行います。
トップ面談時に売手側が提示した条件を踏まえた上で、買手側の希望条件を提示します。
そこからお互いが妥協、納得できる合意点を探っていきます。
弊社の場合、売り手側・買い手側の双方にアドバイザリーとして入らせていただいておりますので、直接先生同士は交渉せず、仲介として弊社が間に立ち交渉を進めます。
どちらか一方への肩入れはせず、第三者視点で公平な立場で条件交渉をさせていただきます。
また、既に売り手・買い手のどちらかに別の仲介会社がアドバイザリーとしてついている場合は、その会社の担当者と交渉のやり取りを進める形となります。
◆条件調整・交渉に向けたポイントは?
先生個人で第三者継承を進めようと考えた場合、後継者探しに続いて躓きやすいポイントがこの条件交渉のフェーズだと言えるでしょう。
例えば譲渡額を減額してくれという要望を買い手側がもっていたとしても、その根拠をロジカルに伝えることは難しいですし、互いに遠慮しあってしまい、いつまでも交渉が進まないケースや、仮に売手側が条件を大きく譲歩し、買手側に有利な条件でまとまったとしても、売手側院長のモチベーションが下がり、診療、患者さん、スタッフの引継ぎ等がスムーズに進まないことにもなりかねません。その逆もしかりです。
こうなってしまうと結果としてどちらも損をすることになってしまいます。
条件交渉をうまく進めるためには以下がポイントとなります。
①項目ごとに優先順位をつける
②譲歩可能な条件は具体的にどの程度譲歩できるかを決めておく
③勝ち負けではなく、双方が「よかった」と思える状態を目指す
お互いに譲れるポイントと譲れないポイントを明確にしておけば
こちらはこれだけ譲歩するから、この条件はこうしてくれなどの交渉が進みやすくなります。
条件交渉の基本はお互いに生かさず殺さず、勝ち負けを決めるものではない、ということです。
これらを事前に整理したうえで交渉に臨む場合と、そうでない場合では、条件交渉がまとまるかどうかは大きく変わります。
弊社が仲介させていただく場合は、上記のようなアドバイス及びヒアリングを行い、売り手側・買い手側それぞれのニュアンスをくみ取ったうえで、お互いが勝者となれる条件交渉・調整を行わせていただいております。
■まずは無料相談や継承診断をご活用ください
クリニック継承においては様々なことを検討する必要がありますが、お気軽にご相談いただけるよう、相談料や着手金はいただいておりません。
今回ご紹介させていただいた、第三者継承の進め方に関することはもちろん、その他ご不明な点や知りたいこと・ご不安に感じられていることなどございましたら、お気軽にご相談ください。