広告を打ち出さないと集患が難しいってホント?

事業計画の作成や物件選び、銀行からの融資取付、行政への届け出、連携機関への挨拶…、
様々な準備を終え開業した後も、集患数を伸ばし経営を軌道に乗せるための取り組みはかかせません。

中でも宣伝広告は、クリニックの立ち上がり期の集患に大きく影響します。
「広告費が高いから…」「競合が少ないから…」などの理由で、広告宣伝を行わなかったばかりに認知されず、集患に苦戦することは珍しくありません。

今回はクリニック開業における広告宣伝について、具体的な例を交えてご紹介していきます。

■各種広告媒体の特徴と活用方法

クリニックの広告媒体は、大きく以下の3つに分けられます。

(1)宣伝効果が長期的な媒体
(2)宣伝効果が短期的な媒体
(3)クリニックが情報発信源となる媒体

それぞれどのような特徴があるか、詳しく見ていきましょう。

(1)宣伝効果が長期的な媒体

・駅看板
医療機関の広告としてもっともポピュラーな媒体の一つです。
公共交通機関の駅構内は、地域で一番の生活動線といえます。
想定する患者層が駅の乗降客と想定する場合に、クリニックの存在をアピールするために有用となりますが、広告料金が比較的高いため、開業後に患者数が安定してきたら更新を見直しても良いでしょう。

・野立て看板
クリニックの存在アピールと道案内の役割を果たすことができ、車での来院が多い地域で有効です。
制作費用や設置料金は高めで、汚れが目立つと逆効果になる点に注意しましょう。

・バス、電車広告
車内や扉などに広告を掲載するタイプと、アナウンスタイプがあります。
一般的に集患効果が高いのは広告掲載で、診療圏が広い場合に適しています。

・電柱広告
主にクリニックへの道案内の役割を果たす媒体です。
想定よりも見えにくい位置であったり、人通りが少なかったりする場合もあるため、可能なかぎり実際に足を運んで掲載位置を確認しましょう。

(2)宣伝効果が短期的な媒体

・新聞の折り込み、ポスティングチラシ
集患力が高い広告媒体で、伝える情報を絞り込むことでインパクトを与えられます。
配布地域を指定できますので無駄が少なく、地域密着型のクリニックに適した広告媒体と言えるでしょう。

・内覧会
内覧会は、医師が地域の来場者と直接話し、医院をアピールできる貴重な場です。
新聞の折り込み、ポスティングチラシに内覧会の日時を掲載すると集患率が上がると言われています。
内覧会を通じて、クリニックの強みや、医師の人柄の良さなどを感じてもらえれば、集患につながります。

(3)クリニックが情報発信源となる媒体

・ホームページ
ウェブユーザーすべての方へアプローチできるホームページは、今やクリニックでも必須のツールであり、新規開業での来院動機調査では、過半数の方が「ウェブ検索」と回答しているデータがあります。
かつて「広報機能」としてやや曖昧な位置づけだったホームページですが、現在は「広告物」と明確に定義されていますので、広告可能な範囲や表現は医療法に則った制約を受けることになりますが、広告の中でも最も多くの情報を発信することができるという特性上、ほかの広告と連動させるとさらに大きな効果を期待できます。クリニックの情報をリアルタイムで発信することが可能です。

・パンフレット
パンフレットは企業でいうところの会社案内であり、ホームページでパンフレットの情報を捕捉するなど、それぞれが機能を補完しあう性格を持つため、デザイン上の色使いやトーン、表記にも統一感を持たせるとよいでしょう。

■さっそく広告を打ち出そう!その前に…

クリニックの広告行為は、医療という専門性の高いサービスにおいて、過度な広告などにより患者様の混乱を防ぐことを目的として、医療法によって厳格に規定されています。

医療広告で禁止されている項目を具体的に見ていきましょう。

このようなガイドラインをよく理解し、
自院の認知度を高めるためのアピール手段をしっかり検討しましょう。

■開業時のお悩み、ご相談ください

いかがでしたでしょうか。

承継開業や医療モールの中での開業であれば、地域住民からの認知度は比較的高い状態からスタートできますが、それ以外の場合は認知度ゼロからのスタートとなるため、広告規制を理解し、地域の特徴や患者層、タイミングによって広告媒体を使い分ける必要があります。

弊社と提携し、クリニックの開業・経営をサポートさせていただく日本医業総研はグループ内に税理士法人や社労士法人を有するクリニック経営に特化したコンサルティングファームです。

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