クリニック開業、うまく情報収集するために必要なコト

現在の日本国内の医師数は約34万人と言われています。
医師としてのキャリアデザインは人それぞれではございますが、ご自身の専門性を武器にクリニック開業を目指す先生も多いのではないでしょうか。

また、昨今クリニックの承継開業の認知度が高まるにつれ、弊社がご支援する中でも、“新規開業と承継開業のどちらも並行して検討している”という先生が増えております。

今回は、「クリニック開業、うまく情報収集するために必要なコト」と題しまして、開業を成功に導くために不可欠な情報収集の進め方について解説致します。

◆効率よく情報収集を進めるには

クリニックの開業までには、事業計画の策定や資金調達、物件選定、内装や医療設備の選定、スタッフ採用など、実に様々な工程が必要です。
初めて開業の準備を進められる先生方は、まずは開業に関する「情報収集」から始められることでしょう。
しかし、多忙な勤務医の先生方が、情報をかき集め、その中からご自身にとって有益な情報を取捨選択することは容易なことではありません。

そこでまず、大きく以下の2つのポイントを重視して、情報収集・情報整理なさることをオススメします。

ポイント①:クリニックを開業した後の診療スタイルや運営について具体的にイメージする
まだ開業についてリアルにイメージすることは、なかなか難しいかもしれませんが、開業医にとって大切な「医師としての顔の他に経営者としての顔を持つ」という心構えを身につけるためには、開業のイメージをなるべく具体的に明確にしておくことが重要となります。
そのためには、以下のような情報収集が有益となりますので、是非参考にしてください。

≪情報収集方法≫
*開業に成功された先輩や知り合い医師のアドバイスを受ける
*クリニック開業を専門としている実績豊富なコンサルティング会社に相談する
*クリニック開業をテーマにしたセミナーに参加する
*クリニック開業や経営関連の書籍を読む
*インターネット等で関連情報を検索する etc…

このように、情報を少しずつ増やし、インプットしていく中で「何を武器に、どんな医療を提供していくのか」「地域にとって、クリニックがどういう存在でありたいか」など、開業イメージが少しずつ明確になっていき、それと同時にご自身の開業についての課題も見えてくるはずです。
例として、弊社がクリニック開業をご支援させていただいた先生の中にも、開業についての情報収集を行ううちに、クリニックの経営成功にはマネジメント力が重要だと感じ、開業前に経営が好調な知り合いのクリニックに勤務させてもらい、実際に経営についての実務を学んでから開業に臨まれた方もおられます。

ポイント②: ①で決めた開業イメージを実現できる開業エリア・物件を選定する
最近では、不動産の物件情報などはインターネットを検索するだけでも多数の情報を得ることができます。
インターネットに出されている物件情報の中には、「クリニックに適している」といった広告もあります。

しかし、「物件ありき」の開業を私どもはおすすめしておりません。
まずは、①で決めた開業後の診療スタイルや運用イメージを実現するために、どのような立地・物件が好ましいのかを考えてはいかがでしょうか。

クリニックの物件には、戸建て(購入・建貸し)、テナント(ビル診)、医療モールなどの選択肢がありますが、それぞれにメリット・デメリットがございます。
一般的には、都心部やオフィス街などではテナント開業、郊外での開業であれば戸建てや、集患がし易いと言われる大型SCに設置された医療モールなどを選ばれる先生が多い傾向がみられますが、いずれにしても地域の生活動線上に位置しているということが重要になります。
また、物件選定においては、内装の引き渡し状態、設備上の制約、地域の人口動態、近隣の競合の有無など、多面的な評価が必要となり、これらの情報を一人で収集することは容易ではありません。
ですので、開業において要とも言える物件選定は、クリニック開業を専門とするコンサルタントなどのサポートを受けたほうが安心でしょう。

また新規開業以外の選択肢として、「承継開業」も視野に入れておくことをオススメします。
承継開業は、クリニックの建物・テナント自体や医療設備・機器などのハード面は勿論、患者さんやスタッフなど(場合によっては事業だけでなく資産も含む)を引き継ぎ、すでに利益が出る仕組みが整っている状態で開業をスタートできるというメリットがございます。
つまり、ご自身の開業イメージに合致する承継案件と巡り合うことができれば、新規開業でネックとなる集患面での不安も解消でき、さらには初月から黒字でのスタートも可能となります。

◆クリニックの承継開業は専門家へのご相談を

いかがでしたでしょうか。
クリニックの開業に向けた情報収取を行うためには、まず開業ビジョンを明確にしておくことが重要となります。
そして、ご自身の開業における優先順位を決定した上で、新規開業と承継開業を平行して検討するのが良いのではないでしょうか。

弊社と提携し、クリニックの開業・経営をサポートさせていただく日本医業総研はグループ内に税理士法人や社労士法人を有するクリニック経営に特化した
コンサルティングファームです。
これまでに、600件以上のクリニックの開業・経営をサポートした実績から、クリニックの経営を軌道に乗せ、成功に導くノウハウがございます。

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